Windows 11搭載のMSIパソコンでBIOSに入るのは少しコツがいりますが、不可能ではありません。多くの人は起動中にDeleteキーやF2キーを押すだけと思いがちですが、それだけではうまくいかない場合も。実は、特に高速起動が有効になっていると、少し工夫が必要です。ここでは、さまざま試行錯誤の末に見つけた方法をご紹介します。
Windows 11 MSIでBIOSを開く方法
まず、ハードウェアの設定変更や起動順位の変更、トラブルシューティングを行いたい場合は、BIOSに入る必要があります。MSIの場合、特に高速起動が有効だとタイミングがシビアになるので、少し準備が必要です。
ステップ1:パソコンを再起動する
基本は再起動です。スタートメニューから 電源 をクリックし、再起動 を選びましょう。中には、再起動があっという間に終わってしまい、BIOSに入る余裕がない場合も。そんなときは、完全シャットダウンをしてから電源を入れるのが確実です:シャットダウンして、電源ボタンを押して再起動します。
ステップ2:BIOS起動用のキーを押す
起動中に、MSIのロゴが出た瞬間にすぐに Delete や F2 を連打しましょう。タイミングが非常に重要です。逃すと普通にWindowsが起動してしまうので、もう一度やり直しです。
裏技:MSIのマザーボードによっては、キーが異なることもあるので、説明書を確認したり、F11やESCも試してみてください。MSIは意外と、「これじゃダメ?」と分かりにくくしていることもあるので注意です。
⏱️ そしてちょっと変わっているのが、起動時に何度もキーを連打することで、タイミングが合いやすくなる場合も。最近Fast Boot(高速起動)を有効にしている場合は、その影響で入りにくくなっているので、まずは設定を変えましょう。具体的には、設定 > システム > 電源とバッテリー > 追加の電源設定 > 電源ボタンの動作 >現在利用不可な設定の変更 > 起動設定を開き、高速スタートアップを0にするのチェックを外すと、格段に入りやすくなります。
ステップ3:詳細起動を利用(キー押しが効かない場合)
もし、起動時にキーを押しても反応しない場合は、Windowsの設定から直接BIOSにアクセスできます。まず 設定 を開き、システム > 回復に進みます。そこから 詳細起動 の項目で 今すぐ再起動 をクリック。再起動後のメニューで、トラブルシューティング > 詳細オプション > UEFIファームウェア設定 を選び、もう一度 再起動 を押すと、PCが自動的にBIOSに入ります。手順は少し増えますが、確実に入りたいときの裏技として覚えておくとよいでしょう。
ステップ4:BIOSメニューの操作
BIOSに入ったら、矢印キーを使ってメニューを操作します。MSIのBIOSは比較的直感的ですが、一部設定は目立たない場所にあります。例えば、「セキュアブート」や「CSM(Compatibility Support Module)」などです。これらは起動順やハードウェアの互換性、オーバークロックに影響を与えるので、変更前によく確認しましょう。誤って設定を変更してしまった場合に備え、F9キーやロード既定値の項目から初期設定に戻すことも可能です。
ステップ5:設定保存と終了
設定を変更したら、必ず保存しましょう。一般的には F10 で保存&終了が可能です。確認のダイアログが出たら Yes(はい)を選択します。これで再起動して、新しい設定が適用されます。
ステップ6:再起動して動作確認
再起動後に正しく動かない場合(ブートループやシステムの不調など)、BIOSに戻って設定をデフォルトに戻すのも手です。再びBIOSに入り、Load Default Settings(既定値の読み込み)を行えば安全です。特に起動モード(UEFIからLegacyに切り替えなど)を変更した場合は注意してください。設定のミスが原因でWindowsが起動しなくなるケースもありますから、慎重に操作しましょう。
MSI環境でBIOSを開くコツ
- MSIのマザーボードモデルと、そのデフォルトのBIOS起動キーを把握しておくこと(必ずしもF2やDeleteだけではない)。
- 高速スタートアップを無効にすると、BIOSに入りやすくなります。
- 何度も試すこと。タイミングがシビアな分、複数回押すのがコツです。
- どうしてもダメなときは、詳細起動を使えば確実に入れます。ただし操作が少し増えます。
- BIOSの設定変更内容はきちんとメモを取ること。特にオーバークロックやセキュリティ設定に手を加える場合は注意しましょう。
よくある質問
BIOSって何?
パソコンのハードウェア制御の要となる設定画面です。Windowsでは操作できない低レベルな設定も行えます。
なぜMSIのPCはBIOSに入りにくいの?
MSIは高速起動やセキュアブートをデフォルトで有効にしているため、キーを押すチャンスが短くなっています。高速スタートアップを無効にすると改善します。
BIOS設定を変えると危険ですか?
注意は必要ですが、適切に操作すれば大丈夫です。特にオーバークロックやセキュリティ系は慎重に。間違えると起動しなくなる恐れもあります。
BIOSをリセットしたら安全ですか?
はい、特に不具合があるときはリセットがおすすめです。その後、必要な設定を再調整してください。
BIOS設定を変えるとWindows 11が壊れますか?
正しく操作すれば問題ありません。起動順や一部設定の変更は安全ですが、セキュリティ設定(TPMやSecure Boot)を無効にすると、セキュリティリスクはあります。
まとめ
- 高速起動で入りにくい場合は、完全シャットダウンをして再起動を
- 起動中は素早くキーを押す。複数回挑戦もアリ
- キー操作が成功しないときは、Windowsの詳細起動から直接BIOSにアクセス
- 高速スタートアップはオフにしておこう
- 設定後は忘れず保存し、変更点はメモしておく
まとめと注意点
Windows 11のMSIパソコンでBIOSに入るのは少しコツがいきますが、ちょっとした工夫と根気があれば誰でもアクセス可能です。起動順位の変更やトラブル対応、オーバークロックなど、BIOSはとても重要なツール。再起動時のタイミングを見計らい、諦めずにチャレンジしましょう。MSIのBIOSは時に扱いづらいこともありますが、使いこなせるようになると、システム管理の幅がぐっと広がります。
多くの設定は慣れることで簡単になり、少しずつ理解も深まります。この記事が参考になれば幸いです。私も最初は苦労しましたが、今ではすっかり手慣れてきました。皆さんも焦らずじっくり取り組んでくださいね!