Windows 11のレジストリを「リセット」するという行為は、実は従来の意味での「リセットボタン」は存在しません。ですが、レジストリがめちゃくちゃになったり、不思議な設定をいじったりしたときには、システムの復元機能を使えば、レジストリも含めたシステム全体を以前の状態に戻すことができます。少し違和感があるかもしれませんが、個人ファイルを削除せずに修復できるのも魅力です。環境によっては何度か再起動を繰り返したり、操作を数回行う必要がある場合もありますが、基本的にはこれで大丈夫です。
Windows 11でレジストリをリセットする方法
要は、怪しいアプリをインストールした後や、レジストリエディタを自分でいじった結果、設定がめちゃくちゃになったときに、それを元に戻すための方法です。Windowsのバックアップ・復元機能を使えば、システムファイルやドライバー、もちろんレジストリも以前の状態に戻せます。まるでシステムのタイムトラベルみたいなものですね。
ステップ1:システムの復元を開く
まずはスタートメニューをクリックし、「復元ポイントの作成」または「システムの復元」と入力します。たいていの場合、「システムの詳細設定」内に表示されるので、それをクリックしてください。Windowsのバージョンによってはすぐに開きますが、そうでない場合は 設定 > システム > 詳細情報 > 詳細設定 から「復元ポイントの作成」ボタンを見つける必要があります。
このメニューには<,strong>システムの保護タブがあり、ここで復元設定を行います。もし保護が無効になっている場合は、まずオンに切り替えましょう(Windowsがなるべく守ってくれないので、ちょっと面倒です)。
ステップ2:システムの復元を起動
次にシステムの復元をクリックします。警告が表示されることがありますが、これは主にシステムやレジストリに関するものです。ウィザードが起動するので、案内に従って進めてください。ここでは、問題が起こる前の状態に戻す復元ポイントを選択します。できれば、レジストリが壊れる前の状態にしてくださいね。
ステップ3:復元ポイントを選ぶ
この画面には、作成された日時付きの復元ポイント一覧が表示されます。もし表示されていない場合は、復元ポイントが作成されていない可能性があります(これもまた別の問題です)。問題が起こる前の時点を選びましょう。過去すぎても意味がない場合がありますし、最近すぎるとまた同じ問題が再発することも。適切な日付のものを選び、「次へ」をクリックします。
ステップ4:確認と実行
選択内容を確認し、問題なければ完了をクリックします。次の警告が出ますが、これに従えばPCは再起動し、選んだ時間点のシステム状態に戻ります。理由は不明ですが、稀に復元処理が途中で止まったり、失敗したりします。その場合は再起動してもう一度試してください。再起動後、レジストリはその復元ポイント時点に戻っているはずです。
ステップ5:再起動して完了
Windowsが再起動したら、数分待って復元が完了するのを待ちます。少し動作が鈍くなったり、アップデートの再適用を求められることもありますが、基本的にはクリーンな状態に戻っているはずです。もし問題が続く場合は、もう一度やり直すことも検討してください。
これで終了です。ポイントは、復元ポイントがレジストリの問題が起きる前に作成されていることが条件です。復元ポイントがない場合や、システムの復元が有効になっていない場合は、サードパーティ製のツールやバックアップソフトに頼る必要があります。これはまた別の話です。
Windows 11でレジストリをリセット・修復するコツ
- 危険を伴う操作の前には、必ず新しい復元ポイントを手動で作成しましょう。
- 復元後はWindowsの更新を忘れずに。時間が経つと調子が悪くなることもあります。
- システムの復元が有効になっていない場合は、今すぐオンにしましょう。自動的に復元ポイントが作られるようになります。
- 深刻なレジストリの問題には、市販のバックアップツールやクリーナーが効果的ですが、信頼できるものを選びましょう。
- 定期的に重要なファイルのバックアップも行いましょう。万が一、復元がうまくいかなかったときの備えです。
よくある質問
Windows 11のレジストリとは何ですか?
Windowsとインストールされているアプリの設定を記録している巨大なデータベースです。手を加えすぎると挙動がおかしくなることがあります。
復元ポイントなしでレジストリをリセットできますか?
正直なところ、安全には難しいです。システムの復元は、復元ポイントがあればこそ成立するので、なしでリセットを行うのはリスクが高いです。専門のツールやバックアップが必要になります。
レジストリのリセットは個人ファイルに影響しますか?
いいえ。システムの復元はあくまでシステム設定やレジストリにだけ影響し、ドキュメントや写真、ダウンロードなどの個人データには影響を与えません。ただし、念のために事前にバックアップしておくことをおすすめします。
復元ポイントはどのくらいの頻度で作ればいいですか?
新しいソフトウェアをインストールする前や、レジストリをいじる予定があるときがベストです。あまり頻繁にやる必要はありませんが、設定をいじることが多い場合は、週に一度くらいは作成しておくと安心です。
システムの復元でも解決しない場合はどうすればいいですか?
それなら、レジストリクリーニングツールや専門知識を持つ人に相談するのも手です。どうしても解決しなければ、最終手段はWindowsの再インストールになることもあります。
まとめ
- システムの復元を開き、適切な復元ポイントを見つける
- できるだけ問題が起きる前の日時を選ぶ
- ウィザードの指示に従って進め、最後にPCを再起動
- Windowsの指示に従い作業を完了させ、動作を確認
これで、少しでも時間を節約できるかもしれません。少し手間はかかるかもしれませんが、「リセット」ボタンのようにはいきません。ただ、定期的に復元ポイントを作成しておけば、大抵のレジストリのトラブルは巻き戻しやすくなります。