Windows 11でのSFC(システムファイルチェッカー)スキャンは、PCの健康診断をするようなものです。時々、不要な破損したシステムファイルが原因で、アプリのクラッシュや動作が遅くなる、突然固まるといった不具合が起きることがあります。そんなとき、SFCはシステムの問題を見つけて修復してくれる頼もしい味方です。面倒に感じるかもしれませんが、簡単に実行できるので安心してくださいね。
Windows 11でSFCスキャンを実行する方法
慣れてしまえばとてもシンプルです。主な目的は、保護されたシステムファイルをすべてチェックし、必要に応じて修復を行うことです。何か不具合が起きているけれど原因がわからないときに、まず試してみると良いでしょう。
ステップ1:管理者権限でコマンドプロンプトを開く
検索バーにcmdと入力し、表示されたコマンドプロンプトを右クリックして管理者として実行を選びます。UAC(ユーザーアカウント制御)が表示された場合は、「はい」をクリック。管理者権限が必要なのは、普通のユーザーモードでは一部の修復作業ができないためです。環境によってUACのポップアップが出ることと出ないことがありますが、いつも管理者として実行するのが鉄則です。Windowsはちょっと気まぐれですからね。
ステップ2:SFCコマンドを実行する
次のコマンドを入力してsfc /scannow
と打ち込み、Enterキーを押します。スラッシュやコマンドの入力ミスに注意してください。このコマンドは、PC内のすべてのシステムファイルをスキャンし、破損や不整合を探します。処理には少なくとも15分程度かかることもあります。遅いと感じても、根気よく待ちましょう。
ステップ3:完了まで待つ
スキャン中はあまりいじらずに、そのままにしておきましょう。進捗バーが動いたり止まったりと見えることがありますが、それは普通です。途中でスマホでコーヒーを淹れたり、気晴らしをしたりして待ちましょう。ちなみに、あるPCではスキャンが失敗してDISMの実行を促されたケースもあれば、スムーズに終了したケースもあります。Windowsの奥深さですね。
ステップ4:結果を確認する
スキャン終了後、画面に結果が表示されます。修復されたかどうかや状態がわかる内容です。よくあるメッセージは、「Windowsリソース保護は整合性違反を検出しませんでした」(正常)や、「Windowsリソース保護は破損したファイルを検出しましたが、一部修復できませんでした」(修復が必要)です。後者の場合は、追加のトラブルシューティングを行う必要があります。
ステップ5:PCを再起動する
修復作業後は必ず再起動しましょう。新たな設定や修復が正しく反映されるためです。中には再起動しないと修復が完了しないこともありますから、忘れずに行ってくださいね。面白いことに、再起動後に問題が解決することが多いです。
補足ですが、私の経験から言うと、一部のマシンではスキャンに時間がかかったり、途中で止まったりすることがあります。そのようなときは、まずDISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
コマンドを管理者コマンドプロンプトに入力して、システムイメージの修復を行ってから、再度SFCを実行するのがおすすめです。実際、何度か両方のツールを繰り返し実行して根本的な問題を解決した経験もあります。
Windows 11でSFCスキャンを円滑に行うためのコツ
- 定期的にスキャンを行うことで、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。
- スキャン中は必ずPCを電源に接続しておきましょう。途中で電力が切れると、修復作業が台無しです。
- SFCで修復できない場合は、
Dism /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
も併用しましょう。管理者コマンドプロンプトに打ち込んで実行してください。 - スキャン前に不要なアプリや背景の他のソフトウェアを閉じて、システムの負荷を軽減しましょう。余計な動作を減らすことで、スキャンの妨げを避けられます。
- 詳細なログを確認したい場合は、
CBS.log
ファイルを見ると良いでしょう。ファイルは隠しフォルダー内にありますが、解析に役立つ情報が詰まっています。
よくある質問
SFCスキャンは具体的に何をしているの?
システムファイルの破損や不整合をチェックし、不具合を修復します。まるで、壊れた部分を見つけて直してくれるメンテナンス作業のようなものです。
スキャンにはどのくらい時間がかかる?
おおよそ15分から1時間程度です。操作環境やPCの状態次第では早く終わることもあれば、少し時間がかかる場合もあります。始める前にすべて保存しておくことをおすすめします。
スキャン中にPCを使っても大丈夫?
できますが、あまり重い作業は避けたほうが良いでしょう。多くのアプリを立ち上げたりゲーミングをしたりすると、処理が遅くなったり、場合によっては途中で止まることもあります。
SFCだけでは修復できないときはどうしたらいい?
その場合はDISM
を実行しましょう。Windowsのイメージファイルに問題があると、SFCだけでは修復できません。うまくいかないときは、システムの復元やWindowsの再インストールも選択肢です。
スキャンを途中で中止しても安全?
可能ですが、おすすめしません。途中で止めると不完全な修復が残ることがあり、さらに問題がこじれる可能性もあります。どうしてもやめたい場合は最後まで完走させるのが無難です。
まとめ
- まず管理者権限でコマンドプロンプトを開く
- 次に
sfc /scannow
と入力し、Enterキー - 処理が完了するまでじっと待つ
- 結果を確認
- PCを再起動
これで少しでも作業時間を短縮できれば幸いです。Windowsは時々、必要以上に難しくしてくることもありますが、このツールは信頼できる修復ツールです。もし問題が解決しない場合は、DISMやシステムの復元を検討してください。皆さんのPCのトラブル解決を祈っています!