Windows 11の時計表示をいつもの12時間制から、いわゆる24時間制(軍用時間)に変更するのは思ったほど難しくありません。ただ、たまにWindows側の設定がややこしいことも。例えば、タスクバーに「AM/PM」が残っている、あるいはアプリがうまく切り替わらないと感じたことはありませんか? そんなときは、このガイドで解決しましょう。設定を深掘りして、時間表示のズレや変な癖を避けるポイントを抑えることが目的です。国際的なチームで仕事をしている場合や、時刻に敏感な業務を行っている場合、あるいは単純に「PM」と表示されるのを見るのに飽きたときに役立ちます。これらの手順を実行すれば、システム全体で24時間表記が確実に反映されるはずです。
ただし注意点として、これらの操作は環境によって動きが異なる場合もあります。一度うまくいかなくても焦らず、再起動や設定の微調整が必要なケースもあることを覚えておいてください。Windowsには地域フォーマットを扱う際に少し癖があるので、忍耐が大切です。
Windows 11で12時間表示から24時間表示に変更する方法
方法1:設定から地域の書式を調整する
一番基本的なやり方です。多くの人が最初に試す方法で、Windowsは地域設定に時間フォーマットの情報を保存しているため、それを変更すれば反映されやすいです。不思議に思えるかもしれませんが、特に他の地域設定も変更しながら使っている場合は効果的です。
なぜ役立つのか? Windowsは言語やタイムゾーンとは別に、好みの地域フォーマットを記憶しています。これがタスクバーや時計ウィジェット、システムトレイにどう表示されるかを左右します。
いつ使えばいい? 例えば、時計に未だにAM/PMが表示される、またはアプリがフォーマットの変更を頑なに拒否していると感じたとき。これでタスクバーや一部アプリが24時間表示に切り替わるはずです。
- 【スタートメニュー】を開き、【設定】(歯車のアイコン)をクリック。
- 【時間と言語】を選択 — 時計の設定はここから行います。
- 左側のメニューから【地域】をクリック。
- 画面下または側面の【フォーマットの変更】をクリック。
- 【地域の書式】の項目で【日付と時刻の書式を変更】を探し、「短い時間」および「長い時間」を編集します。
- 【短い時間】と【長い時間】に「HH:mm」(秒まで必要なら「HH:mm:ss」)を設定します。これは24時間表示の一般フォーマットです。ビルドによっては、「13:00」、「15:30」のような表記も選べます。
- 設定を閉じて、画面のリフレッシュまたは再起動を行えば完了です。
環境によっては最初は変わらない場合もありますが、再起動後にうまく反映されることが多いです。焦らず試してみてくださいね。
方法2:レジストリを編集して強制的に変更(通常の設定が効かない場合)
Windowsは設定を隠し場所に格納していることもあり、場合によってはレジストリ操作が必要になることも。こちらは少し上級者向けの方法なので、行う前には必ずバックアップをとってください。
やることは、レジストリにある時間表示の設定を直接書き換えることです。これにより、地域設定が頑なでも24時間表示に強制できます。
- 【Win + R】キーを押して、表示されたダイアログに
regedit
と入力し、Enterを押します(管理者権限で実行してください)。 - 次のパスに進みます:
HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\International - 「S-145-」または時間に関する文字列を探します。
- 「TimeFormat」や「sShortTime」をダブルクリックします。
- 値を「HH:mm」または「HH:mm:ss」に書き換えます。
- レジストリエディタを閉じて、PCの再起動またはログアウト・ログインを行えば設定完了です。
注意点として、レジストリ操作はシステムの設定を直接変更するため、設定項目や環境によりエラーになる場合もあります。操作前に必ずバックアップをとることをお勧めします。
方法3:PowerShellやコマンドプロンプトを使った瞬時切替
ちょっとしたスクリプトや自動化を考えている人向けです。少し細かい設定ですが、定期的に切り替えたい場合には便利です。
以下のコマンド例:
Set-Culture en-US
ただし、時間表記だけを変更したい場合は、次のようにリージョン情報を設定します:
Get-WinUserLanguageList | ForEach-Object { $_.InputMethodTips = '0409:00000409'; $_.Locale = 'en-US'; $_.Handwriting = $null; $_.TimeFormat = 'HH:mm'; } | Set-WinUserLanguageList -Force
こちらは少し上級者向けで、設定状況により動きが異なることもあります。GUIの設定だけで十分なことが多いですが、スクリプト化したい場合には役立ちます。
注意:PowerShellは管理者権限で実行し、動作後には設定内容を確認してください。必要に応じてPCの再起動やサインアウトが必要です。
設定を維持するためのコツ
- 設定変更後はPCを再起動するか、少なくともサインアウトして再ログインすると確実です。
- 一部のアプリでAM/PMが残る場合は、そのアプリ内の表示設定も確認しましょう。システム設定だけでは反映されないこともあります。
- 日付や通貨も設定により変わるため、それぞれ個別に調整を。必要なら【フォーマットの変更】から行うか、高度な地域設定を利用してください。
- 【日付と時刻】設定メニューから時計のフォーマットも調整できます。深くいじる前にこちらも便利です。
- どうしてもうまくいかないときは、言語パックや地域設定の再インストールも検討しましょう。Windowsは意外と頑固です。
よくある質問
なぜ24時間制に切り替えたいのですか?
主に視認性の向上や、国際的に仕事をしているときに便利だからです。1日24時間の明確な区切りを持つことができ、「午後2時」が昼なのか夜なのか迷う心配がなくなります。
元に戻すことはできますか?
もちろんです。手順を逆にして、12時間制を選べばOK。変更は簡単に元に戻せます。
時間表示を変えただけで、ファイルやスケジュールに影響しますか?
いいえ。あくまで表示だけが変わるので、保存しているファイルやカレンダーの内容には影響しません。
ほかに時間のフォーマットを細かくカスタマイズできますか?
できます。Windowsの【フォーマットの変更】設定から、秒を追加したり細かく調整可能です。自分好みの表示に仕上げてください。
まとめ
- 【設定】 > 【時間と言語】 > 【地域】に進む
- 【フォーマットの変更】を選択
- 【短い時間】や【長い時間】に24時間タイプを設定
- 必要に応じて再起動を行う(Windowsは反映が遅いこともあります)
おわりに
Windows 11で12時間表示から24時間表示に切り替えるのは、少し手間に感じるかもしれませんが、慣れるとあっという間です。ポイントは設定の地域フォーマットにあり、状況によってはレジストリやPowerShellも活用できます。ただし、多くの場合は再起動やサインアウトが完了のカギです。これらの方法がお役に立てば幸いです。AM/PM表示の呪縛から解放され、よりグローバルな時間表示に切り替えましょう!