Windows 11からアカウントを削除するのは意外と簡単に思えるかもしれません。数クリックで完了…のはずですが、実はMicrosoftアカウントや管理者権限の制限などによって、思ったようにいかないこともあります。また、事前にデータのバックアップを取っていないと、大事なファイルを失ってしまう危険も。成功させるためには、プロセスの裏側や注意点を理解しておくことが大切です。このガイドでは、アカウント削除の具体的な手順、よくある失敗の回避法、万が一うまくいかなかったときの対処法も解説します。П意外と簡単に見える作業も、実はWindowsが隠している制限や癖に引っかかる可能性もあるので、しっかり準備して進めましょう。
Windows 11でアカウントを修正・削除する方法
方法1:設定アプリを使ってアカウントを削除する
最も一般的なやり方です。まずはこれから試す方も多いでしょう。画面上では、設定→アカウントから「ユーザープロフィール」を管理するだけ、とシンプルに思えますが、実際には、Microsoftアカウントと連携している場合や、システムにあらかじめ組み込まれたアカウントを削除しようとすると、拒否されることもあります。ただ、多くの環境では問題なく動作しますので、まずはこの方法を試す価値はあります。
- キーボードの Windowsキー + I で素早く【設定】を開きます。
- 【アカウント】をクリックします(「あなたの情報」「サインインオプション」「家族とその他のユーザー」などの項目が表示されます)。
- 【家族とその他のユーザー】を選択します。ここにはPCに紐付いたすべてのアカウントが一覧表示されており、ローカル・Microsoft・ドメインアカウントも含まれます。
- 削除したいアカウントを見つけてクリックし、詳細を展開します。
- 【削除】をクリックします。警告メッセージが出て、「このアカウントに関連付けられたすべてのデータも削除されます」と表示されます。
- 【アカウントとデータを削除】を選択して確定します。
※もし「削除」が選択できない、またはグレーアウトされている場合は、管理者権限が足りないか、Microsoftアカウントにリンクされた状態である可能性があります。その場合は、他の方法を試す必要があります。
方法2:ローカルユーザーとグループを使って削除(Pro・ Enterprise版のみ)
Windows 11 ProやEnterprise版を使っている場合におすすめの古典的な方法。直接的にlocalアカウントを管理できるツールで、管理者権限さえあれば比較的確実に削除可能です。lusrmgr.mscと入力し、Windowsキー + Rで【ファイル名を指定して実行】を開き、「lusrmgr.msc」を入力→【OK】をクリックします。そこから【ユーザー】タブを選び、削除したいアカウントを右クリックして【削除】を選びます。ただし、Microsoftアカウントには対応していませんし、この機能はWindows 11の家庭版では使えませんので注意してください。
方法3:コマンドプロンプトまたはPowerShellを使う
GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)でうまくいかない場合は、コマンドラインの出番です。特にローカルアカウントの削除には信頼性があります。一部の設定では、こちらの方が確実に作業できることもあります。
- 【管理者として】コマンドプロンプトまたはPowerShellを開きます(スタートを右クリックし、「管理者として実行」を選択)。
- 次のコマンドを入力:
net user 【ユーザー名】 /delete
※【ユーザー名】は削除したいアカウント名に置き換えてください。 - Enterキーを押します。無事に完了すれば、そのアカウントは削除されます。
※Microsoftアカウントの場合は、事前に【設定】→【アカウント】→【メールとアカウント】から切断・リンク解除しておく必要があります。Windows側が削除を許してくれない場合もありますから、念のため注意しましょう。
もう一つ確認したいこと―権限設定!
管理者権限のないユーザーだと、これらの操作はほぼ無理です。実際に私も最初は失敗しました。管理者権限があるかどうかは、【設定】→【アカウント】→【あなたの情報】にて、「管理者」になっているか確認しましょう。UAC(ユーザーアカウント制御)が作動していると権限が制限される場合もあります。すべての操作は管理者権限で実行し、権限の有無も再確認してください。
その他のポイント:
- 現在ログイン中のアカウントは削除できません。別の管理者アカウントに切り替えてから削除作業を行いましょう。
- Microsoftアカウントを削除する場合は、事前にローカルアカウントに切り替えることをおすすめします。詳しくはこちら→ こちらの手順。
- 作業後、システムの安定性のために再起動が必要な場合もあります。残ったデータのクリアのためにも一度再起動しましょう。
まとめ
- 設定からの削除は簡単ですが、権限やMicrosoftアカウントの制限に注意しましょう。
- ProやEnterpriseではローカルユーザーツールも積極的に利用可能です。
- コマンドラインは、どうしても削除できないときの最後の手段です。
- 重要なデータは必ず事前にバックアップを取っておくことを忘れずに。
最後に
Windows 11でアカウントを削除する作業は、ちょっとしたコツと準備が必要な場合もあります。特にMicrosoftアカウントや権限の制限に引っかかると一苦労ですが、正しい方法を知っていれば、ストレスなく作業を終えられます。事前に大切なデータのバックアップを取るのは忘れずに。アカウント削除は一度やると「もう二度とやりたくない!」となることもありますが、作業が終わればPCがすっきりして気持ちもリフレッシュ。この記事が誰かのお手伝いになれば幸いです。